2009年9月13日日曜日

FLY WITH ME 015--

夏空に、消えた。
勘違いしながらも、これまで青春に浸っていられた。
四季を通じて、空の移ろいを見届けながら、いついつと訪れる逢瀬を待ちわびていたのに。
あの日、夏の終わりの邂逅。それから、気持ちが囚われて、片時も忘れられずに、窓の外の碧空に魂を泳がせる。
どうしたんだ。
遊びにふける、軽はずみな気分も高揚して、ほとほと高みに連れ去られてみれば、もはや引き返せない場所に、純粋な成分は置き去りのまま。
抜け殻となった要素は、いらない。
引き戻されたその石灰質にも似た、飾れない白い残留物は、砕かれても風に舞うことはなく、ざざざっと隅に掃き寄せられる。
そんなもんで、いい。
冬の澄んだ空に留まった成分は、やがて留まったまま夏を迎え、積乱雲に身を隠した。
突然、真夏が終わった。
スコールとなって、降り注ぐ、弱音。壊れやすい笑顔を、すれ違いに夏空に見失っていた。
今、この空を横切る天馬に飛び乗れるだろうか。
また、望んでもいないのに、季節が巡る。

FLY WITH ME 014--

雷鳴。
遠く聞こえるのは、まだ穏やかなる心持。
嵐を、待ち望む。
静けさと裏腹に、覆い始める不安が加速度的に光を奪う。
それでも、目を閉じる。
瞼の裏の残像を、幾度も閃光の奥に追いたてると、一切を砕き崩落させる轟音を召喚する。
嵐よ。心を騒がせる、低く渦巻く墨染の雲。
天と地を繋ぐ、柳蒔絵が浮かび上がる刹那、胎動がひとつ。
たまゆらに創造のときが産声を上げる。
始めよう。そして、続けよう。
開闢を求める、内なる咆哮を治めよ。
まつろわぬ荒ぶるものたちを封じ込めて、汝が頂点に立て。

2009年9月7日月曜日

FLY WITH ME 013--

一面に敷き詰められた、笑ってる小さな太陽。
整列して、顔を上げたその先の空は、青い青いキャンバス。白い飛行機雲を一直線に引っ張って。
黄色い海、ヒマワリ畑を、かくれんぼしながら、ぼくらは泳いでる。
波間に浮かぶ、肩車の子。はしゃいで、波に踊りながら、宝島目指して、みんな、太陽に照らされている。
ぼくらが見つけられない、地図にない航路。
緑の波が遠く揺れる。間近の黄色い漣は、強烈な光線に、やがて黄金色へとうねりを返す。
すっぽり埋もれても、競うように、銀鱗をちらつかせて、灼けつく日差しを反射する。
一斉に顔を向けている先が、ぼくらの目指す場所。その気になって、ぼくらは舵を取り、回遊するのをやめて、まっしぐら。
いつだって、遊び心を抑えきれないんだ。
夏空の下、どこだって冒険のフィールド。隠れようとする太陽を、どこまでも追っかけろ!

白凛

サガル

人光