臨界点、突破。さあ、どうしてやろうか。レベル5。
人の気持ちってやつを踏みにじる罵倒。罵詈雑言。仕事を隠れ蓑に、正当化する横暴。
それも含めた姿が真のおまえだろ。
「本当はいいひと」なんて、性善説なんか信じない。
理不尽なことだらけで、優しさのかけらもない人格。人間性が疑われる、粗雑な心。
感情に任せて、おれを愚弄する幼稚さ。やつの、沸点の低いドロドロの血。腐った魂。
忘れたのか? おれは何度もよぎるおまえの顔や仕打ちを、やり場のない殺意でもって丹念に綴っている。
後先を考えるのをやめた。「殴ってやる」
空気が変わる。歌が流れる。「今からそいつを、これからそいつを殴りにいこうか!!」。
おれは拳にありったけの力を込めて、大きく振り上げる。
無言のまま、射抜くようにやつの顔めがけて繰り出すと、一瞬の衝撃と硬い音が響いた。
手応え。それから、勝鬨の声。
おれは自らの拳の痛みを忘れて、何度も何度も狂ったように鉄槌を振り下ろす。血祭りだ。
曲が、「スカイハイ」に切り替わった。そして「お逝きなさい」。
すなわち、切っ先を向けた侍、切捨て御免。
やつの不浄なる魂が虚空へと滅殺され、ガタガタの奥歯の音が地べたに這いつくばって、残響している。
少しは、知れたか。おれを嘗めるな。
久々に、晴れ晴れとした気分で青空を見上げた。