2009年5月12日火曜日

FLY WITH ME 007--

思えば、数字の羅列で想いを伝える、ある種の暗号。
スパイのやりとりみたいな、そんな二人の間の秘め事。
ストレートな想いも、一瞬に沸く感情も、短い言葉に置き換えるため、法則にしたがったり、数字を当て読みしたり。
少ないルールに則ったのって、こんなときぐらいかも。
縛られた中でも、わずかなリーチに望みを託して、気持ちを一時でも早く届けたくて。そんな、かつての伝達手段。
不思議、想いって、空間を伝播する。駆け巡る。言葉が文字となって、直に伝わっていく。
世界はもっと早くなる。周波数が乱れて、やがて膨大に押し寄せるトラフィックの津波。声も、言葉も、文字も、絵も、写真も、何もかも。
差し障り無く頭上をビビビと通過する間に、体をすり抜ける、けして掴めない時間もまた、駆け足で一人一人の持分を奪い去る。
時を待つ間、ホームやウインドウに律儀に並ぶ、送受信するアンテナ。
指先が縦横無尽に細かく駆け回り、手繰り寄せるまま、伝えたい、掴みたいことは意のままの小さな筐体を手繰る。
時が移り変わればまた、システムが変わる。人の在り方も変わる。
想いは、今も3,000,000 MHzに乗って交錯する。ピンポイントの所在をターゲットに、確実に届けて、ディスプレイに浮かび、メモリーに刻んでいく。
体の内に秘められた想いは、抜け出すことはないのかな。ニュートリノみたいに透過する幾筋もの軌跡。捉えられたなら、それは奇跡。
閃いたら、飛び出さずに、打刻して、発信せよ。無限に拡散する前に、きみに届け。